苗木から始める庭造りのすすめ

お庭に植える高木は、最初からある程度大きさのあるものを植えるのが普通ですが、エノコロ庭園設計室では苗木からの庭造りをおすすめしています。苗木とは、実生や挿し木・接ぎ木で移植するために育てられたものを指します。大きさは50cm前後です。まだまだ木の赤ちゃんと言えるような状態ですが、苗木で始める庭造りをおすすめする理由は5つあります。

①家族で植栽作業が楽しめる

大きな樹木は当然ですが重たく、運ぶのも一苦労です。大きな根鉢を入れるため、大きな穴を掘る必要があります。背の高い樹木は風によって倒れてしまう可能性もあるので、しっかりとした支柱が必要になりますので、その技術も必要です。

苗木は軽いので誰でも簡単に扱うことができ、支柱も必要ありません。小さなお子さんでも植え付けに参加できます。エノコロ庭園設計室では、ご家族一緒に植栽作業を行うことも可能です。

②環境に適応して育つ

樹木はその場に適応しながら成長していきます。人間と同じで、まだ幼い苗木は新しい環境にすぐに適応して育っていきます。日照条件や他の植物との競合関係の中で環境に適応し、丈夫に育っていく基盤が作られます。

③複雑な生息環境をつくりだす

苗木から植栽する際は、1㎡に3ポットぐらいの間隔で植えていきます。苗木同士が近すぎるのでは?という感じがするかもしれませんが、問題はありません。1本だけで植えるよりもよく育ちます。数年経つと成長して密になりすぎるように見えますが、競合しながらお互いに住み分けていきます。中には枯れるものがあったり、枝が落ちたりということもありますが、それで問題ありません。このようにして作られる樹木同士の関係は、人為的には作り出せないものです。

④庭の成長を見守れる・愛着がわく

家族で植えた苗木の成長を見るのは、思った以上に楽しいものです。始めは子どもよりも小さい樹木が、どんどん大きくなっていく姿は圧巻です。こうして森がつくられていくということを目の当たりにすることは、子どもにとっても良い経験になるはずです。一度建てたら家の形は変わりませんが、変わり続けていく庭を家族で育てることが、庭だけでなく家や家族に対する愛着にも変わっていくはずです。

⑤費用が安くすむ

樹木は大きければ大きいほど成長に時間がかかります。その分、価格も高くなっていきます。苗木から育てれば、費用を抑えてたくさんの植物を植えることができます。例えばシンボルツリーのような樹木や、玄関前の目立つ樹木は最初から樹形が整った樹高2~3m程度のものを植えて、庭部分の樹木は苗木で育ててみるということもできます。予算に限りのある方は苗木から育てることを検討してみても良いかもしれません。

これから長く暮らしを楽しむ我が家です。お庭はのんびりゆっくり、家族とともに育てていくのも楽しいはずです。苗木から育てた庭は本当の森のような、気持ちの良い空間が出来上がります。苗木から始める庭造りにご興味のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。